不動産エージェント中田です。
最近遭遇した事例をお届け致します!
ひょっとしたら皆さんも購入した後に急な転勤などは大いにあり得ますので、この事例も知っておいて頂くとよいかと思い、記事にしてみました。
先日、数年前に弊社を通じてマンションをご購入頂きましたA様から連絡を頂きました。
審査する上でもA様の状況、既存の住宅ローンの借入状況、他の借入金額、奥様の育児休暇が何時で終わるかなど、諸々を把握した上で、まずは金融機関の担当者にヒアリングしてみましたところ、驚きの回答がでました・・・
借入可能額は、金融機関によって数千万円の差が出る!!
- A銀行
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転勤の理由でやむを得ない状況は分かりますが、住宅ローンとしての借入がある以上、当行では貸出しできません。
- B銀行
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3300万円前後までなら可能
- C銀行
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4500~4600万円前後
- フラット35(住宅金融支援機構)
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5700万円ぐらいまで可能
なぜ、同じ年収なのに、これだけ借入可能見込み金額が違うのでしょうか
住宅ローンの審査基準は、金融機関によって違う
今回、これだけ差が出た理由は、金融機関によって、「審査金利」や「返済比率」等の基準、育児休暇から復帰した場合の年収見込み等、考え方がだいぶ違うからです。
一般的に金融機関は、金融機関が独自に定める審査金利で貸し出し、年収の35%以内(ある一定上の年収を超えると40%や45%以内等も金融機関によってある)に収まるかどうかで計算されることが多い。
実際の融資では、変動金利で0.5%~0.8%前後などの金利で借りれたりするが、審査する時の金利は、3%、3.25%、3.5%等金融機関によってまちまちである。
シミュレーション
A様の細かい情報はお伝え出来ないので、下記のモデルケースでシミュレーションしてみたいと思う。
- 夫婦共働き 奥様は育児休暇中 ⇒奥様の審査上の収入は、一般的にフル年収より減らされます。一般的には育児休暇明けて復帰しても時短になる方が多いため、金融機関は、フルの時の年収の掛け目7割、8割、9割等とみなされ、金融機関によって違います。奥様とペアで借り場合は、産休育児休暇中、育児休暇後の融資は厳しめに見られる。また、育児休暇中融資実行する場合は、奥様の返済分の原資のエビデンスが必要になるケースが多い。
- 既存の借入が多いと、借り入れ可能額はかなりの金額が減らされる
既存の住宅ローンがありますと、驚く程減ります。今回のモデルケースで計算すると、既存のローンがあるので、約3,200万円ぐらい借入額が減らされた計算となります。
今回のようなマイカーローンの借入がある場合は、返済できる場合は返済してしまいましょう。このマイカーローンの返済をするだけでも、借入可能額が約700万円ぐらい増えます。 - 借入可能額は金融機関によって数千万円単位で変わる
審査上の金利、返済比率は金融機関によって大きく異なる為、1行であきらめる必要はない。しかし、普段住宅ローンの利用をしないあなたが、自分で探すのは大変。自分で悩むより、専門家である不動産エージェントに相談した方が早い。
モデルケースY様は、自宅のローンの返済より、貸出し賃料の方がはるかに高く、確定申告でプラスの申告。
世帯年収は、フルの時で900万円を超えるのにも関わらず、2,449万円の借入が最大の借入という計算になった。賃料で実質キャッシュは、プラスになっていても、既存の住宅ローンはあくまで借入とみなされます。次の住宅購入を考えるにしても、まず先にやるのは、資金計画と住宅ローンの事前審査が必須と言えるでしょう。
そもそも購入できないというケースもありますので、まずは資金計画の相談をされることをお勧めします。
以上、不動産エージェント中田でした。
P.S
弊社、「リニュアル仲介」でも、バイヤーズエージェントによる「WEB相談」を承っております。
購入する上で具体的な相談をしたい方、上記のような資金計画の相談、具体的にな物件について専門家の意見を聞きたい等ございましたら、お気軽にご利用ください。